2度の訪問で確信! トリコデルマがねぎにもたらす効果
ネギの圃場でトリコデルマ
昨年の9月、ネギを栽培されている関谷さんの圃場を訪問しました。関谷さんには、今年から試験的にトリコデルマ菌を使った土壌改良に取り組んでいただいています。トリコデルマ菌は、土壌中に生息する有用微生物の一種で、植物の生育を助け、病害菌と拮抗するはたらきが期待されています。
好調な初期生育に驚き
関谷さんは、20aの圃場の半分にトリコデルマ菌を施用し、もう半分は対照区として比較試験を実施。実際の圃場の様子は冒頭の写真のとおりです。トリコデルマ菌を施用した区画では、対照区と比べて欠株が少なく、全体的に生育が旺盛でした。「トリコデルマの所は20aの所に半分ずつで試してますが、違いがあるように感じます。入れたところのほうがヨトウムシや軟腐病の被害が少ないです(※注1)。夏ねぎに使用してみて効果があるなら全面で使用します。」と関谷さん。生育前半ですが、すでに手応えを感じられているようでした。
※注1:病害虫の抑制はトリコデルマの直接的な効果と断定はできません。ただ、一般的なバイオスティミュラントの目的がそうであるように、植物に刺激・ストレスを与えて耐性(強さ)が増強され、結果的として生育が良くなった可能性はあると考えています。
力強く育ったネギに感動!
そして12月、再び関谷さんの圃場を訪問しました。前回の訪問から3ヶ月・・・トリコデルマ菌を施用した区画はどのようになっているのか、期待しながら圃場へ向かいました。すると、ネギの生育に明らかな差が!特に葉色の濃さが違い、トリコデルマ菌を施用した区画のほうが濃く、力強く育っているように見えました。(写真手前がトリコデルマを使用した部分です。)
トリコデルマの可能性に期待!
2度の訪問を通して、トリコデルマ菌がネギの生育に何らかの良い影響を与えていた可能性を感じました。トリコデルマ菌の効果は目に見えづらい場合もありますが、関谷さんの圃場では期待以上の成果が得られました。この結果は、土づくりにおいて新たな可能性を示したと感じています。今後も、トリコデルマ菌をはじめとする農業資材の活用を推進し、農家の皆様の課題解決に貢献していきたいです!
株式会社ホーネンアグリ 営業部 守岡 樹